【セミオーダーのその先で、もう一度整えるという選択】

【セミオーダーのその先で、もう一度整えるという選択】

こちらのワンピースは、maison de N のセミオーダーでお仕立てした一着です。

ウエスト下にギャザーを入れ、体の線を拾いすぎず、やわらかな雰囲気で着られるよう設計しました。

セミオーダーは、その時点の体型や好みに合わせて仕立てます。

ただ、着る方の感覚や、体の見え方は、時間とともに少しずつ変わっていきます。

今回は、デザインを変えるのではなく、今の感覚に合わせて、整え直すことを選びました。

行ったのは、ウエスト下のギャザーを減らすこと。

すべてを取り除くのではなく、入っているか分からない程度まで量を調整し、裾に向かって自然に細く見えるラインに整えています。

ふくらみは抑えながら、このワンピースらしい柔らかさは残す。そのバランスを大切にしました。

今回のリフォームで、こちらのワンピースが別の服になったわけではありません。

あくまで、もともとお仕立てした一着を、今の感覚に合わせて整えただけです。

その結果、気になる部分は自然に解消され、全体の印象もすっきりとまとまりました。

セミオーダーで仕立てた服だからこそ、こうした調整が無理なくできる。

そして、その調整を重ねながら、服との関係は続いていきます。

maison de N では、仕立てて終わり、ではありません。

その時はちょうどよかった服を、今の自分にもう一度合わせる。

それも、私が大切にしているセミオーダーの在り方です。

今回のリフォーム代は、税込14,300円です。