【お米をまとう服 Yumiko Yamamoto.. Textile Coat】

【お米をまとう服 Yumiko Yamamoto.. Textile Coat】

この播州織テキスタイルに並んでいる模様は、よく見るとただのドットや抽象柄ではなく、“お米の形”。

大きさも形もひと粒ずつ違って、まるで田んぼに実った稲穂から、豊かにこぼれ落ちたお米のようです。

ふっくらとした立体感があって、触れると温度さえ感じるような表情があります。

遠くから見るとアート。

近くで見ると愛らしい。

そのギャップが、この柄の魅力です。

 

🌾Silhouette — シルエット

このコートは、たっぷりと生地を使ったAラインシルエットです。裾に向かって自然に広がるラインは、甘さや丸みを強調するものではなく、すっきりとした印象のまま着られる形になっています。

身体にフィットするデザインではありませんが、ゆったりしすぎることなく、余白がありながらもバランスよく見えるAライン。

静止した時は凛と佇み、歩くと生地がやさしく揺れて、着る人の動きに表情が生まれます。

 

🌾Details — ディテール

袖は七分丈。中に合わせるトップスの袖がほんの少し覗くことで、コーディネートに奥行きが生まれます。

フロントの赤いボタンは深く落ち着いた色で、上から三つは少し大きめ、下に向かうにつれ控えめなサイズへと変化します。

モノトーンの世界に静かにアクセントが灯り、デザイン全体に遊び心と上品さを添えています。

 

🌾2way Style — 着方の幅

すべてボタン開閉ができる仕様のため、羽織として着ても、ボタンを閉じてワンピースのようにも楽しめます。

ベルトを合わせれば、また違った印象に。

気分や予定、季節に合わせて姿を変えてくれる自由度の高い一着です。

 

🌾Material — 素材

素材は綿100%。軽さがありながらも織りがしっかりしているため、シルエットが綺麗に出ます。

綿ならではの柔らかい風合いが、“お米の形”の凹凸を引き立て、柄そのものが主役になる仕上がりです。

秋冬はもちろん、春先や肌寒い季節にも活躍し、着ていくほどに馴染んでいく素材です。

 

🌾Styling — スタイリング

手持ちのワードローブに溶け込むのも魅力。

黒のタートルや細身のパンツ、革靴やブーツを合わせるだけで完成します。

柄物でありながら主張しすぎず、シンプルなアイテムにも寄り添う理由は、モノトーンと余白のある図案だから。

 

可愛さと品のちょうどあいだにある服。

年齢に縛られず、長く寄り添ってくれる一着です。