【フードを外して、もっと好きになるコートへ】

【フードを外して、もっと好きになるコートへ】

フード付きのキャメルコート。

色もシルエットも雰囲気もとても素敵で選ばれた一着。

でも、どうしてもフードは使わない。

そこが気になって、出番が少なくなってしまっている。

そんなご相談から始まった今回のリフォームです。

フードは、ただ外せばいいというものではありません。

付け方によっては、そのまま取ることが難しかったり、バランスが崩れてしまったりすることもあります。

そこで、リフォーム担当の方も交えて三人で打ち合わせをしました。

元のフード部分には高さのあるスタンドがついていました。

そのまま活かす案も出ましたが、ボタンをきちんと留めると首元に当たりすぎてしまい、少し苦しそうな印象に。

普段は一番上のボタンを外して着ていらしたので気づきにくかったのですが、改めて確認すると、しっかり留めたときの違和感は見過ごせませんでした。

このままでは、また着なくなってしまうかもしれない。

そこで高さを見直し、4cmのスタンドカラーに変更する方向に。

首元に自然に沿い、苦しくならない。

見た目もすっきりと整い、より洗練された印象になりました。

元々フード仕様で作られているため、どうしてもスタンド部分に接ぎ目は出てきます。

けれど、それもひとつの表情として活かすことに。

さらに、スタンドカラーにはボタンを付けず、より軽やかで大人っぽい仕上がりにすることになりました。

甘さよりも、凛とした美しさを大切に。

もうひとつのご相談は袖ベルト。

こちらは内側に2cmタックを入れ、中心を1〜1.5cm縫い留めるデザインへ。

仮留めの段階で、とても素敵なシルエットになりました。

ほんの少しの工夫で、袖に立体感が生まれ、もともとの雰囲気を活かしながら新しい表情に。

既製品だったコートが、少しずつ「その方だけの一着」に変わっていく過程。

好きで選んだコートを、もっと好きになるためのリフォームです。

完成が今からとても楽しみです。